melOnの音楽四方山話

オーサーが日々聴いている色々な音楽を紹介していくブログ。本人の気力が続くまで続ける。

Victor

本年もよろしくお願いします。

少し遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
皆さんにとって、昨年はどんな年だったでしょうか。

私個人は、楽しいこともあり、つらいこともあり、環境の変化もありました。
個人的な事情で、やりたいことが十分にできなかったこともありましたが、
色々な出会いや経験を通して、少しでも前に進めたかな?と思える1年でした。

このブログでいえば、2017年には記事数が250を超え、「1000枚シングルやアルバムを紹介する」という目標の4分の1をなんとか達成できたのも、嬉しいことでした。特に、日本人アーティスト(T-Grooveの『Move Your Body』)や、日本語の作品(Sky-Hiの『Marble』)を、ほかの国のアーティストと差別することなく、取り上げることは、開設時点からの懸案だったので、その課題を乗り越えられたのは、一つの前進だと思っています。

まあ、本年も肩ひじ張ることなく、やめることもなく、マイペースに続けていきたいと思っていますので、どうか最後までお付き合いください。

本年もよろしくお願いします。

おまけ Pink Lady - Kiss In The Dark [1979 Victor]

実は、年末年始によく聞いていたのが、ピンク・レディーのアルバム。

2017年12月、防弾少年団のMic Drop(Remix)に抜かれるまで、アジア人グループによる最大のヒット曲だったのが、彼女達が79年にリリースした”Kiss In The Dark”だと知り、じっくりと聴いてみたいと思ったのがきっかけでした。

マイケル・ロイドが作詞と作曲を担当したこの曲は、当時流行していたディスコ音楽の手法がふんだんに使われた、良質なダンス・ナンバー。英語詞を取り入れたことで、海外のファンを増やしたものの、コミカルな日本語の歌詞が失われたことで、日本の市場からはあまり評価されていない曲のようです。

ただ、グルーヴ、伴奏、歌、そのすべてがハイレベルで、どこの国に出しても引けを取らない、本格的なダンス・ミュージックであることに違いはありません。特に、この曲を含む、彼女達がアメリカでリリースしたアルバム『Pink Lady In USA』では、アメリカのポピュラー・ミュージック界に深く根差した、ソウル・ミュージックのDNAをベースに、それを再解釈したスタイルで日本の音楽界を席巻したピンクレディが、彼女達の原点ともいえるディスコ音楽に取り組んだ良作であることに違いはありません。

ディスコ音楽が再び脚光を浴びている2018年、日本発のディスコ・クラシックとして再び流行してくれないかなあ。と思う素晴らしいアルバムのひとつです。レコードは結構高いですが、CDは簡単に買えるので、ぜひ手に取ってみてください。




Pink Lady in USA
ピンク・レディー
インディペンデントレーベル
2002-12-15

THE BAWDIES - NEW [2017 Victor Entertainment]

小学校の頃からの同級生だったというROY(Vo,B)、JIM(G,Cho)、MARCY(Dr,Cho)に、高校で同じクラスになったTAXMAN(G,Vo)を加えた4人によるロック・バンド、ボウディーズ。彼らはメジャー・デビューの前から海外ツアーやフジ・ロック・フェスティバルを経験するなど、ライブに定評のある実力派のロック・バンドとして、その名を轟かせてきた。

2009年にラヴ・サイケデリコのナオキがプロデュースした曲を含むアルバム『THIS IS MY STORY』でメジャー・デビューすると、50年代、60年代のロックン・ロールを取り入れた武骨なサウンドと洗練されたビジュアルのギャップが注目を集めCDショップ大賞を受賞。その後も精力的にライブやレコーディングを行い、2011年には初の武道館公演を敢行、2015年には2度目の武道館公演とヨーロッパ・ツアーを行っている。

このアルバムは、2015年の『Boys!』以来、2年ぶりとなる通算6枚目(カヴァー集の『Going Back Home』を含むと7枚目)のオリジナル・アルバム。プロデューサーには、これまでの作品にも携わっているNAOKIとペトロールズの長岡亮介を起用。彼らは演奏でも参加し、4人が生み出すパワフルなサウンドに彩りを添えている。

アルバムのオープニングを飾るのは、本作からの先行シングル”THE EDGE”。彼ら自身のプロデュースによるこの曲は、「崖っぷち」というタイトルの通り、荒々しいサウンドと余計な音をそぎ落としたシンプルなアレンジが格好良い曲。4人のパワフルな演奏が魅力の彼らだが、この曲では彼らの持ち味が一際強調されている。

また、”45s”は2016年にリリースされたゴー・ゴー・バニラズとのスプリット・シングル『Rockin' Zombies』に収録されていた楽曲。後輩との共演を意識したのか、彼らの初期作品に近い、粗削りな演奏と勢いのある歌唱が印象的。パンク・ロックの爆発するようなエネルギーとロックンロールの野太いサウンド、リズム&ブルースの躍動感が融合した良曲だ。

そして、ペトロールズの長岡亮介がプロデュースした”SUNSHINE”は、50年代、60年代のポピュラー・ミュージックが持つ温かい雰囲気を取り込んだミディアム・ナンバー。乾いたギターの音色としゃがれたロイの歌声が、チャック・ベリーを彷彿させる。パンク・バンド=アップ・ナンバー中心というイメージを良い意味で裏切る、彼らの音楽への造詣の深さが垣間見える佳曲だ。

それ以外の曲では、メジャー・デビュー以降、多くの作品に携わってきたナオキがプロデュースした”NEW LIGHTS”も見逃せない曲だ。ラヴ・サイケデリコの曲を思い起こさせる、気怠い雰囲気とモータウンやスタックスの音楽を連想させる、太くて温かい音色が印象的なミディアム・ナンバー。ラジオや書籍、ライブの開園前BGMなどでエッタ・ジェイムスやボビー・パターソン、レイ・チャールズなどを取り上げてきた彼らしい、リズム&ブルースやソウル・ミュージックへの愛着が感じられる作品だ。

今回のアルバムでは、年季を重ねて若手から中堅へと立場が変わっていく中で、自身の原点に立ち返った作品だと思う。ソニックスやオーティス・レディングなど、様々なジャンルのミュージシャンを貪欲に研究する情熱と、一音目が鳴った瞬間に聴衆を自分達の世界に引き込む存在感、最初から最後まで衰えることのないエネルギッシュなパフォーマンスは、デビュー当時の嗜好を残しつつ、年季を重ねて実力をつけた現在の彼ららしいものだと思う。

ロック・バンドという手法で、オーティス・レディングやエッタ・ジェイムスのような往年の黒人ミュージシャンが持つ、エネルギッシュで躍動感あふれるサウンドを再現した面白い作品。普段はあまり現代のロックを聴かない、昔の音楽を中心に聴く人にこそ手に取って欲しい。

Producer
BAWDIES, 長岡亮介, NAOKI

Track List
1. THE EDGE
2. HELLO
3. 45s
4. DANCING SHOES[“NEW” Version]
5. RAINY DAY
6. SUNSHINE
7. POPULAR GIRL
8. MAKE IT SNOW[“NEW” Version]
9. MY EVERYTHING
10. SHAKE, SHOUT & SOUL
11. HOT NIGHT, MOON LIGHT
12. NEW LIGHTS





NEW (初回限定盤)
THE BAWDIES
ビクターエンタテインメント
2017-02-08

G.Rina - 想像未来 feat. 鎮座DOPENESS[2017 plusGROUND, Victor]

2003年に、アルバム『サーカスの娘』でレコード・デビュー。その後は、自身名義でも作品を発表する一方、2008年にはビクター・エンターテイメントからカヴァー集『The Nightbird ~ Goodings RINA NONSTOP COVERS~』をリリース。それ以外にも、トーフビーツの”No. 1”やドリアンの”Natsu No Owari”、土岐麻子”Fools Fall In Love”や坂本冬美の”秋まつり、お月さま”で、制作やヴォーカルを担当するなど、幅広いジャンルで活躍している東京出身のシンガー・ソングライター、G.リナ。彼女が2017年に発売したアルバム『Live & Learn』からのリカット・シングルが本作だ。

アルバムのオープニングを飾ったこの曲は、東京出身のラッパー、鎮座ドープネスをフィーチャーしたアップ・ナンバー。乾いたギターとアナログ・シンセサイザーの音色を駆使したモダンなサウンドが、リック・ジェイムスを思い起こさせるクールな楽曲だ。

しかし、本作の目玉は何といっても、フランスのディギー・ダウンからリリースされた初のソロ・アルバム『Move Your Body』好評な、青森県八戸市出身のプロデューサー、T-グルーヴこと高橋佑貴がトラックを担当したリミックス・ヴァージョンだ。

記憶違いでなければ、T-グルーヴがメジャー・レーベル発の日本語曲に携わるのは今回が初めて。しかも、これまでの作品でコラボレーションしてきた、エノイス・スクロギンスやウィンフリーのような、豊かな声量と表現力がウリの歌手とは対極の、透き通った歌声と繊細な表現が魅力の女性シンガーへのトラック提供という、一筋縄にはいかないお題に取り組んでいる。

そんな彼女の楽曲に対し、彼は普段の作品よりも少しだけベースの音を強調したトラックを提供。彼女のモダンな音楽としなやかなヴォーカルの良さを引き出している。

G.リナのヴォーカルは、ビヨンセよりもアリーヤに近い、日本でいえば、矢野顕子やカヒミカリイのようなタイプの歌手だと思う。端的に言えば、あらゆるトラックを力強い歌声で自分の色に染め上げる人ではなく、歌の持つ個性をうまく取り込むタイプのシンガーだ。そんな彼女の個性を活かし、キーボードやベースなどの演奏を少しだけ強調したトラックを制作するセンスの高さは圧巻の一言。

また、演奏者には、彼の作品では欠かせない存在であるナカシマ・タカオやドゲット・ブラザーズのグレッグ・ドゲットなどの名手を集め、グルーヴや音色は欧米向け作品と変わらないものにしている点も見逃せない。この拘る点と調整すべき点を選別する編集能力の高さが、楽曲に往年のディスコ音楽の雰囲気と、日本人ミュージシャンが作るポピュラー・ソングの繊細さを両立しているのだと思う。

確固たる個性を持ちながら、演歌歌手やアイドル、海外アーティストとの仕事でコミュニケーション・スキルを磨き上げてきた、彼女達にしか作れない本格的なダンス・ナンバー。複数のミュージシャンによる、コラボレーション作品の一つの理想形といっても過言ではないと思う。

Track List
1. 想像未来 feat. 鎮座DOPENESS
2. 想像未来 feat. 鎮座DOPENESS (T-Groove Remix)
3. 想像未来 feat. 鎮座DOPENESS (Inst)
4. 想像未来 feat. 鎮座DOPENESS (T-Groove Remix Inst)




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